くらしにひそむ製品事故 ~製品の安全な使い方~
2018年5月22日(火) 於:サンスクエア堺 消費者月間講演会 講師:独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) 製品安全センター リスク評価広報課 佐藤秀幸さん
くらしにひそむ製品事故 ?製品の安全な使い方?
製品にかかわる事故は、設計ミスや製品不良など、製品自体が原因で発生する事故だけでなく、使用者の誤った使い方や不注意によって起こる事故も多く発生している。
1. NITE(製品評価技術基盤機構)とは 120名の技術者と地域で特化した検査を行い、信頼できる技術と情報の提供により我々の「くらしの安全」を支援してくれている独立行政法人です。 仕事内容は、暮らしの中で起こった事故情報を収集し、調査してその結果 を公表し、製品事故の未然・再発防止に役立てています。
2. 製品の事故調査と事故動向 ・消費生活用製品とは 主として一般消費者の生活の用に供される製品 ・製品事故とは 製品の使用に伴って発生した事故 ・製品の事故調査 製品事故原因 ???? 製品に起因する事故 ? 設計、製造、表示などに問題があった ? 部品の機能が劣化した(経年劣化) ? 複合要因(製品設計と使用方法) ???? 製品に起因しない事故 ? 使用方法に問題があった(誤使用、不注意、改造) ? 業者による工事、修理等に問題があった ? 偶発的な事故等 ・事故動向 誤使用や不注意による事故件数はガスこんろ、石油ストーブ、 ガス栓・継手、ガス風呂釜、ガス給湯器 等が多かった (2017年8月1日現在) 3. 製品安全に関する法律 製品安全4法 ・消費生活用製品安全法 (経済産業省、消費者庁) ・電気用品安全法 (経済産業省) ・ガス事業法 (経済産業省) ・液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律 (経済産業省) 4.製品の事故事例と気を付けるポイント ガスこんろの事故事例 事故の内容 ガスこんろの天ぷら油から出火し、住宅を半焼して一人がけがをした。 なぜ??? 調理中にその場を離れたため、鍋の油が過熱して発火。 また、こん ろ も安全装置の付いてない側を使用していた。 チェック! 天ぷら油は、強火で加熱後約5?10分で自然発火する温度(370℃ 以上)に達します。火を付けたら、絶対にその場を離れないこと。 電磁調理器(IHこんろ)の事故事例 事故内容 電磁調理器で揚げ物を調理中、その場を離れていたら、鍋の油から発火して周辺の壁などが焦げた。 なぜ??? 揚げ物を調理中、その場を離れていた。また、取扱説明書で禁止事項としている「底が反った鍋」を使用して「少ない油量」で調理していた。 チェック!火を使わない電磁調理器でも天ぷら油火災が起こっている。揚げ物をするときには油の量に注意し、付属の鍋などで底が平らなものを使う。油の量が少ない場合や、鍋底に反りがあると温度センサーが正確に働きません。天ぷら油で調理中は絶対にそばを離れないでください。離れるときは電源スイッチを必ず切る。取扱説明書に従って付属のなべや揚げ物キーを使用しましょう。 その他 NITEのホームページを参照して下さい。
もしも、製品事故にあったら 製品事故で、人命、財産、に被害が発生した場合は、まず消防署、警察署に連絡する。 その後、製品事故の情報を提供してもよい場合は下記へ 〇消費者庁 消費者ホットライン:TEL:188番(いやや!) 〇堺市立消費生活センター TEL:072?221?7146
100%安全な製品は存在しない!! 製品安全意識の向上が事業者にも消費者にも求められる
事業者 製品事故のリスク(危害の大きさ×発生率)を社会が許容するレベルにまで低減させる。技術基準さえ満たしていれば良いという考え方はNG! 消費者 100%の安全はないことを意識して、事故にあわないよう 適切に製品を使用する。安全装置があるから大丈夫という考えは NG!
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